理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS)は、神戸キャンパスに設置した新たなスーパーコンピュータ「ROQUO」の設置を完了し、運用を開始しました。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの委託プロジェクトのもと開発されたこのシステムは、日本の国家的なハイブリッドコンピューティング構想における高性能コンピューティング(HPC)の基盤となります。このプラットフォームは、従来のアーキテクチャだけでは解決できない高度な計算ワークロードに対応するため、古典的なスーパーコンピューティングの高速化と物理的な量子プロセッサをシームレスに連携させる統合インフラストラクチャを構築することを目的としています。
システムの技術アーキテクチャは、NVIDIA GB200 NVL4プラットフォームを搭載した135個の計算ノードで構成され、合計540個のBlackwell GPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)と270個のGrace CPU(中央処理装置)を統合しています。ノード間の通信は、NVIDIA Quantum-X800 InfiniBandネットワーキングファブリックによって管理され、毎秒3.2テラビットの高速データ転送と低信号遅延を実現します。高負荷時のエネルギー効率を最大化するため、ROQUOは特殊な温水冷却インフラストラクチャを採用しており、外気タワーを利用して32℃の水でシステムを冷却することで、標準的な空冷ベースラインと比較して施設全体の電力消費量を約20%以上削減しています。
運用検証の準備段階で、スーパーコンピュータは135ノードクラスター全体でHigh Performance LINPACKベンチマークを使用して評価されました。ROQUOは、19.80ペタフロップスという測定された倍精度浮動小数点性能を達成し、科学技術計算における目標運用閾値に達しました。この安定したパフォーマンスベースラインは、生処理能力と高スループット通信ルーティングの間のシステムの構造的バランスによって維持されており、集中的な古典シミュレーションに必要な集団データ同期と大規模並列行列を効率的に調整します。
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