トルコの大手通信事業者であるタークセルと、量子安全セキュリティの世界的リーダーであるID Quantiqueは、ボスポラス海峡を挟んでヨーロッパとアジアの2つの大陸に位置する都市、イスタンブールにおいて、世界初の大陸間光ファイバー量子鍵配送(QKD)の実証実験に成功しました。QKDは量子力学を用いて解読不可能な暗号鍵を生成し、傍受の試みを検出することで安全な通信を保証します。この成果は、データ量と接続需要の増加に伴い高まる耐量子セキュリティのニーズに応える、QKDを実稼働通信ネットワークに展開することの実現可能性を実証するものです。
この共同研究では、タークセルのインフラストラクチャに統合されたID QuantiqueのClavis XGとClarion KXプラットフォームが活用されました。これらのプラットフォームは、政府、金融、エネルギー、ヘルスケアなどの重要セクターに高レベルのセキュリティを提供します。QKDの実際環境での実装成功は、特に業界が6G以降に移行する中で、次世代ネットワークを保護する可能性を浮き彫りにしています。
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