OpenSSH 10.0、デフォルトの耐量子鍵交換アルゴリズムを導入


OpenSSH 10.0が正式にリリースされました。今回のリリースでは、プロトコルの変更やセキュリティのアップグレードなど、多くの変更が行われています。中でも重要なのは、耐量子セキュリティのための鍵交換アルゴリズムの強化です。mlkem768x25519-sha256アルゴリズムが鍵交換のデフォルトになりました。このハイブリッドアルゴリズムは、NIST標準の鍵カプセル化メカニズムであるML-KEMと、従来のX25519楕円曲線暗号を組み合わせたもので、量子コンピューターによる攻撃への耐性を備えつつ、互換性とパフォーマンスを維持しています。

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