米国エネルギー省、量子コンピューティングを活用した化学・材料科学シミュレーションに3000万ドル(約45億円)のプログラムを開始


米国エネルギー省のエネルギー先端研究開発局(ARPA-E)は、量子コンピューティングによる計算化学(QC3)プログラムの立ち上げに3000万ドル(約45億円)を投資すると発表しました。このイニシアチブは、量子コンピューティングの可能性を活用して、化学と材料科学のシミュレーションにおける現在の限界を克服し、持続可能な産業用触媒、より効率的な送電のための新しい超伝導体、改良されたバッテリー化学におけるブレークスルーを目指しています。

QC3プログラムでは、古典的なコンピューティングでは手の届かない複雑なエネルギー関連の課題を解決するための量子アルゴリズムを開発、最適化、共同設計します。各プロジェクトチームは、スケーラブルな量子ソリューションで解決できれば、温室効果ガスの排出を大幅に削減したり、エネルギーに大きなメリットをもたらしたりする可能性のある、化学または材料科学における特定の重要な問題に焦点を当てます。目標は、古典的な手法に対して100倍のパフォーマンス向上を達成するか、スケーラブルな前進パスを実証することです。

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