IQM Quantum Computersは、チェコ共和国初の量子コンピュータをオストラバのIT4Innovations国立スーパーコンピューティングセンターに納入する500万ユーロ(5.6億円相当)の契約を確保しました。IQM独自のスター型トポロジーをベースにした24量子ビットの「Radiance Star」量子コンピュータであるこのシステムは、EuroHPC共同事業のハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)イニシアチブに統合され、Karolinaスーパーコンピュータと統合されます。このコラボレーションは、中央ヨーロッパにおける量子技術の進歩における重要な一歩となります。システムの設置は2025年に開始されます。
このシステムは、独自のスター型トポロジーQPUを利用したIQMの次世代超伝導チップ上で動作します。24量子ビットが中央レзонаターに接続されるこのアーキテクチャは、量子誤り訂正を強化し、複雑なアルゴリズムをサポートし、計算効率とスケーラビリティを向上させます。この技術により、量子もつれをより有効に利用しながらエラー率を最小限に抑えることができ、人工知能やシステムシミュレーションなどのアプリケーションに最適です。
この量子コンピュータは、EuroHPC JUが資金提供する9か国のLUMI-Qコンソーシアムの一環として展開されており、ヨーロッパにおける量子コンピューティングの進歩を目指しています。EuroHPC JUの2021~2027年の予算には、量子コンピューティングプロジェクトに70億ユーロ(7795億円相当)が含まれており、研究機関や業界からの高度な量子リソースに対する需要の高まりに対応しています。
IQMの共同CEOであるミッコ・ヴァリマキ氏とヤン・ゲッツ博士は、この納入がヨーロッパの量子技術におけるマイルストーンであることを強調し、ヨーロッパの量子誤り訂正とハイパフォーマンスコンピューティング統合におけるリーダーシップを強化する上で戦略的な役割を果たしていると述べました。
詳細については、EuroHPCとIT4Innovationsの公式発表をこちらとこちらでご覧いただけます。IQMの元のプレスリリースはこちらからアクセスできます。
2024年9月27日