Quantum-South、航空貨物最適化アプリケーションの本番稼動開始を発表

日付:2022-05-17 提供:Quantum Computing Report 翻訳:Hideki Hayashi

 以前(2月)、Quantum-Southが、航空貨物を貨物輸送機に最適に積み込む方法を最適化できる量子アプリケーションのプロトタイプを作成したことを記事にした。収益、優先順位、重心、せん断力と体積、業界標準の重量とバランスの制約など、多くの異なるターゲットと制約を考慮しなければならないので、古典的なコンピュータにとっては非常に複雑な問題である。研究者は、このような問題をナップザック問題と呼ぶ。航空貨物の輸送には、年間1,000億円以上が費やされているため、フライトごとに最適なソリューションを提供することは、航空会社にとって多大な収益効果をもたらすこととなる。Quantum-Southは、2019年のエアバス量子コンピューティングチャレンジへの応募として本アプリケーションの開発を開始しており、同コンペティションのグローバルファイナリストに選出された。


 同社は、エアバスA330-200Fや、ボーイング747-400といった一般的な貨物機で、このアプリケーションを量産する準備が整っていると宣言している。現在ソフトウェアは、D-Wave量子アニーラー上で動作しており、これらの航空機に関して、数分以内にソリューションを提供することが可能だ。Quantum-Southは、小規模な貨物船向けにゲートベースの量子コンピュータで動作するアプリケーションのバージョンも用意しているが、アプリケーションが大規模な貨物船をサポートできるようになるには、このプロセッサはサイズを大きくする必要がある。また、Quantum-Southは、このアプリケーションの海上貨物対応版も開発中だという。問題は似ているが制約に違いがあるだろう。


 同社の航空貨物最適化アプリケーションに関する詳細情報は、同社のサイトに掲載されているニュースリリースを参照のこと。