Quantum Computingの「QAmplify」、特定の問題に対して、現在の処理能力を最大20倍まで拡張

日付:2022-06-23 提供:Quantum Computing Report 翻訳:Hideki Hayashi

By Carolyn Mathas


 量子コンピューティングのハードウェアは、現実の問題を解決するために必要なレベルにはまだ達していない。例えば、ゲート型やアニーリングといった量子コンピューティングの2つの主要なアプローチは、処理できる問題の規模が限られており、量子コンピューティングの真価を発揮できてはいない。そこで、Quantum Computing Inc(QCI)は、現在の量子コンピュータの処理能力を劇的に拡張・増幅することができる量子ソフトウェア「QAmplify」スイートの提供を開始した。


 例えば、QAmplifyは、それぞれが処理できる問題セットのサイズを拡大する。ゲート型で拡張の実証された能力は、500%(5倍)の増加でベンチマークされ、アニーリング拡張は最大2,000%(20倍)であった。これは、IBMの量子コンピュータがQAmplifyを使用した場合、現在の127変数に対して600変数以上の問題を解くことができ、QAmplifyを使用したD-Waveアニーリングコンピュータは、密行列問題セットで現在の約200の限界に対して、4,000以上の変数を持つ最適化を可能になるということだ。


 QCIの最新ソフトウェアプラットフォームは、現在の量子コンピューティング技術の水準を高めるだけでなく、将来のスケーラビリティも視野に入れている。CTOのWilliam McGann氏は次のように述べている。「QCI の革新的なソフトウェアソリューションは、現在最先端の QPUシステムに対して広範な計算機能を提供し、これらの技術が継続的に進歩する中で、将来の拡張性を提供します」と。例としてQAmplifyアルゴリズムは、2021年BMWグループ量子コンピューティングチャレンジで車両センサー最適化のために使用され、アニーラの有効能力を20倍、2,888量子ビットに拡大することで性能証明をおこなった。


 QAmplifyは、AI-Machine learningを用いて、ハードウェアで主張できる有効量子ビット数を増幅させる。これまで、QCIの5倍から20倍の結果は内部ベンチマークによって得られており、現在はサードパーティ視点でアルゴリズムを検証している。


 同社はまた、QPhotonの買収を完了した。これにより、QCIは、量子専門家でなくても実際のビジネスアプリケーションに使用できる、すぐに利用可能で手頃な価格の初のフルスタックQPSを提供することができるようになった。このフォトニックシステムは、D-Waveが解決できる問題と同じタイプの問題、つまり、非常に複雑な関数の最適化点を見つけることに対応している。「純粋にフォトニックであり、すべての要素が室温であることは、当社にとって大きな差別化要因です」とMcGann氏は述べている。


 プレスリリースの原文は、QCIホームページを参照してほしい。


https://www.quantumcomputinginc.com/press-releases/qci-qamplify/