QCI(Quantum Computing Inc.)、 新型量子プロセッサーでBMWの車両センサー配置を最適化

日付:2022-08-01 提供:Quantum Computing Report 翻訳:Hideki Hayashi

この演習は、BMWとAmazon Web Services(AWS)が主催するQuantum Computing Challengeの一環として、自動車センサーの最適配置を行うものだった。この問題は、自動車に搭載するセンサーの配置を最適化し、最小のコストで最大のカバー率を達成することが求められており、3,854個の変数と、500個の制約条件を含む最適化問題として構成された。QCIは昨年、D-Waveの量子アニーラと、VAQO(Variational Analog Quantum Oracle)アプローチによるソリューションを提供したが、当時は7時間以上のD-Wave実行時間と、数百個のセンサーが必要だった。


今回のブレークスルーは、QCIが、わずか15個のセンサーと、6分間のプロセッサーの実行時間で、同様のカバレッジを実現するソリューションを提供したことだ。同社は、ニュージャージー州スティーブンス工科大学のYuping Huang博士の研究から生まれたフォトニック量子スタートアップ、Qphotonを最近買収し、EQC(エントロピー量子コンピューティング)という新しいタイプの量子技術を手に入れたことが鍵となった。EQCの技術的な詳細は公表されてないが、デスクトップサイズの箱に収められ、室温で動作することが分かっている。EQCは、光通信技術を利用して、ハミルトン行列を介して提出された問題を取り上げ、環境との相互作用を制御してシステムを基底状態にまで緩和。この基底状態を捕らえ解析することで、問題の解決策を導き出すことができる。ほとんどの量子プロセッサーが磁気シールド、希釈冷凍機、高真空などを使ってプロセッサーを外部環境から隔離しようとするのに対し、QCIのアプローチは、量子状態の崩壊を助ける人工環境を慎重に結合しているという。このEQCのコンセプトについては、将来、QCIが特許を申請して知的財産を保護した後に、より多くの情報開示があるだろう。


EQCとQCIが、この技術をBMWのセンサー配置問題にどのように適用したかについての詳細は、同社のサイトで公開されているニュースリリース、EQCについて説明およびBMWの問題への適用方法を説明したビデオ、およびその解決策を説明した最終報告書を参照。