決算発表。IonQ、Rigetti、そしてArqit

日付:2022-05-22 提供:Quantum Computing Report 翻訳:Hideki Hayashi

 ここ数日、注目すべき3つの決算発表が行われた。それぞれがこの1年でどのような進歩を遂げたかを見ながら、興味深く振り返ることになった。


 IonQは、第1四半期の売上高が200万ドル(約2.5億円)、ブッキングが420万ドル(約5.4億円)、EBITDA(金利・税金・減価償却費控除前利益)は1,030万ドル(約13億円)の損失と発表。これは、3月末に発表した第1四半期の売上高180万ドル~200万ドル、ブッキング300万ドル~400万ドルという予想と比較すると、かなり低いものだ。2022年通期の売上高は、引き続いて1,020万ドルから1,070万ドルとの予想だが、2022年のブッキングは、2,000万ドルから2,400万ドルと、新たなレンジへと引き上げている。なお、当期末の現金・短期投資残高は約4億1,500万ドルである。


 その他の発表では、今後の技術ロードマップや、詳しく取り上げた新システム「Forte」について触れられている。また、顧客の需要に応えるため、2台目の32qubit Ariaシステムを構築中であることにも言及。興味深いのは、オンプレミス用システムに対する顧客の関心が高まっており、その結果、契約数の見通しが当初の計画より増加する可能性があるという点だろう。その理由としては、クラウドベースシステムへのアクセスで他の顧客と行列を作ることを避けたいという顧客の要望や、データセキュリティの懸念が挙げられている。


 IonQの第1四半期決算発表の詳細は、同社サイトに掲載されているプレスリリース、および第1四半期決算説明会のウェブキャスト参照。



 Rigettiの第1四半期の売上高は210万ドル(約2.7億円)、EBITDAは1,390万ドル(約17.8億円)の損失と報告。2022年第1四半期の収益は、240万ドルの収益であった2021年第1四半期を下回りました。2021年第1四半期に大型政府機関プロジェクトの第1フェーズが完了したことがを原因としている。同社は、2022年の総売上は1,200万ドルから1,300万ドル、年間のEBITDA損失は5200万ドルから5300万ドル(約68億円)の範囲になると予想している。なお、当期末の現金残高は約2億600万ドルとなっている。


 また、Rigettiは、ここで取り上げた将来のロードマップ計画についても言及した。技術開発において直面している課題としては、人件費、設備費、システム部品の予想以上の高騰、市場やサプライチェーンの状況、利用可能な運転資金などについて説明している。詳細は、Rigettiのプレスリリース、ウェブキャストを参照。



 Arqitは、2022年3月31日までの6ヶ月間を対象とする第1半期決算を発表している。上半期の売上高は1,230万ドル(15.7億円)、調整後の税引前損失は1,440万ドル(18.4億円)だった。この収益は、QuantumCloud™の収益530万ドルと、欧州宇宙機関からのプロジェクト契約による収益700万ドルから得られたものだ。


 また現在、ロックアップ契約が有効期限を迎えている1億860万株のうち、1億590万株を保有する株主が、契約を9月までの延長を希望していることを発表した。なお、同社は当期末時点で8,200万ドル(約100億円)の現金残高を有している。Arqitのプレスリリースはこちらから。