Covestroと QC Ware、材料シミュレーションのための量子アルゴリズムで協力することに合意

日付:2022-06-10 提供:Quantum Computing Report 翻訳:Hideki Hayashi

 両社は、量子アルゴリズムの共同設計を行う5年間の契約を締結した。材料科学およびそれ以外の分野への応用を目的としたものだ。CovestroとQC Wareは、現在利用可能なマシンを使った概念実証(POC)モデルに取り組んでいる。両社は、200~500量子ビットのプロセッサが利用可能になれば、開発中のアルゴリズムが現実世界の問題解決(すなわち量子的優位性の実現)に使えるだろうと考えている。

 その協力関係はすでに1年以上になり、arXivに、「Local, Expressive, Quantum-Number-Pre serving VQE Ansatze for Fermionic Systems」と、「Analytical Ground- and Excited-State Gradients for Molecular Electronic Structure Theory from Hybrid Quantum/Classical Methods」を成果として発表している。この2つの論文で述べられている、他の量子シミュレーションアプローチでは不可能である重要な利点は、この量子シミュレーションアルゴリズムが、分子の基底状態を求めるだけでなく、原子にかかる力、色や光の吸収特性、電気伝導度を予測することができる点にある。

 Covestroは、2020年の売上高が107億ユーロ(約1.5兆円)、従業員数が16,000人を超える世界有数の高分子企業。両社のコラボレーションに関する詳細は、QC Wareのニュースリリースに詳しい。